三島由紀夫は大人だ。

何言ってんだ?とお思いでしょうが、
本当にそう思ったので。

世の中コロナ禍がやっと終息しそう。
北海道もなんとかなってけばいいが。
映画館もやっとこ上映できるらしい。

札幌で第一波が去った後、
どうしても見たい映画があり、
北海道独自の緊急事態宣言解除後(3月)に
映画館に行った。

もちろんマスクして!
他のお客さんもしてた。
席も離れてた。
10人くらいだった。
なので密ではなかった。

何を見たかというと
「三島由紀夫VS東大全共闘」

これはYOU TUBEでCMあって
すんげ見たいと思ったの。
三島のファンでもないのに。

なんというか
あの当時の空気感を感じたくて。
そのCM見ててもバシバシ伝わってくるし。

僕はあの当時の学生運動、赤軍とかに
とっても興味がある。
あれはなんだったのか?

そこでこの映画のCMだもんで
そりゃ見たいよね。
全共闘って何?

映画を見る前までは、
激しい討論会の様相だと思ってた。
殺伐としてると思っていた。
が、意外に和やか・・・・・。
笑いもある。

結果を言うと・・・面白かった。
ただ討論の内容が、
僕の頭ではチンプンカンプン。

何の話してんだ?
文学者の三島だからか?
東大の頭いい学生だからか?
50年前にこれ?
僕のレベルが低いのか?

ただ一つ言えたのは、
三島はものすごく大人だった、ということ。

語り口が兎に角いい。
激しく言うわけでもなく、
汚い言い回しもなく、
東大全共闘(三島からすると敵)相手に
分かってもらおうとオトナな口調なのよね。

こんとき三島44歳。
いやー凄いは。
文学書く人は言葉一つ一つが綺麗というか
しゃべりがあんなとは・・・。

恐れいりました。
三島の語りを見るだけで
もうOK。
これが自決1年前か・・・・・。

もう1回見てもいいなと思ってたら
「まんだらけ」で本を見つけた。

このタイミングでこういう本見つけちゃうのね。
新品文庫本でも有るみたいだけど、
この年期が入った1969年発行の
この本を買って読んだよ。

映画で分からなかった討論内容が
本をもう一回読むことで
少しだけ何を言ってるか
イメージ出来るようになった。

読んでると、あのシーンだな、
こんなとこあったな、と思い出す。
この本、まんま討論を載せている。

映画にはなかった、
三島の「討論を終えて」がある。
面白い。
また、この文も文学者で大人なのだ。
こんな大人になりたかった・・・。

コロナ禍終息で、また映画館で上映されるみたいだ。
少しでも興味がある人は見てもらいたい。

で僕は、三島を分かりたくて
だいーーぶ前に「仮面の告白」を読んだ。
うーん、文学だからか分からなかった。
やはり僕のレベルが低いのか・・・・・。


【今日の1曲】
頭脳警察 ~
セクトブギウギ

アナログ盤

1971年
成田空港闘争時の三里塚祭(闘争LIVE)。
この中の頭脳警察が聴きたくて聴きたくて。
東京に仕事行ってた20年前、探しまくった。

この曲は頭脳警察の
どの盤にも入っていない(はず)。

アコギとパッカーションで
軽快に「ゲバ棒」とか「赤ヘル」とか
出てくるのよね。いい曲。

東京でEVIDENCE盤見つけたとき、
嬉しかったなー。

幻野 EVIDENCE(CD)

これは曲だけを抽出したもの。
盆踊りと討論は入ってない。


その何年か後にCDでちゃんとした
正規盤が再発された。

幻野(再発盤)

これも嬉しかったなー。
なんせDVD付ですぜ!
その当時の動く頭脳警察が見れるなんて!

三島も全共闘も三里塚も頭脳警察も
あの当時の空気感がいいのよね。

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