本の感想文(プロレス本)

「W★ING 流れ星伝説 」を読んだ

僕はW★INGを生で見た事が無い。
毎週の週刊プロレスで毎度見て読んでた。

常に注目していた。
何をするか分からない団体。
本書でもあるが「W★INGフリークス」と呼ばれる
W★INGファンが、その当時ずいぶん居たんでないか?

生で見ていなかったが、僕も 「W★INGフリークス」 。
毎週毎週楽しみにしていた。

今回W★INGの本が出ると。
著者は元週プロ記者、小島和宏さん。
当時のW★ING担当。

これは買うだろう、読むだろう。

30年も前に2年7カ月しか続かなかった団体の本が出る。
画期的。その当時のファンなら読むべきだと思う。

中身は、予想以上の面白い話が満載。
その当時のレスラー、関係者しか知らない話が盛りだくさん。

あの話、この話、忘れてた試合、そんなのあったっけ?な試合。
スラスラ読んでしまうね。

中でも松永のバルコニーダイブの裏話は
今になって知る事実で「へーーーー」だよ。

W★ING当時を知る者にとっては
この本の良さが分かると思う。

最後に関係者4人の座談会も素敵。
これは載せて正解。

ずっと話に出てくる
茨木代表の顔が思い浮かばなかったんだけど
最後らへんで写真が出てきて
「あ、この方だ!そうだ!」と思った。

当時も週プロに写真が出てたと思う。
思い出せるくらいだから。

この本の中でもしつこいくらいに出てくるのがお金。
やはり、団体運営って難しいよ。
お金が足りないもん、足りなくなるもん。

それでも好きで、情熱で、恩義でと
理由は様々だけど、お金無くても
給料無くても団体の為に頑張る・・・・。

すごい。
僕には出来な・・・・、
いや、僕も携わってたら、頑張っちゃうかも、
お金無くても・・・。

プロレスってそういうとこある。
特にインディー団体はね。

この本は、またそういう側面の
青春期でもある。

そう、この本のサブタイトルは
「星屑たちのプロレス 純情青春録」

ぜひ、当時を知らない若いプロレスファンも
読んで頂きたい一冊である。

「6月13日を忘れない、三沢光晴最後の一日」を読んだ

今日6/13は三沢光晴の命日。
あれから12年経ったんだね。
と書きたかったが、今日は6/20。

NOAHが生中継やってるから見たのよ。
長い・・・。23:00過ぎるて・・・・。
なので、これUPするのが、その日に出来なかった・・・。
眠くて・・・・。

という事で、本の感想文を書きました。
読んでほしい。

読んだつっても2015年の発売時に既読です。

中身は、三沢に関係するレスラー、関係者の
「あの日」を語ったものである。

四天王と言われた
川田、田上、小橋はもちろん
その時リングに上がっていた
潮崎、齋藤も。

「あの日」の生々しいドキュメント。

どうしたらいいのか分からないけど
皆さん、何かしら動いていたんだ。
思いがあったんだ。
泣いていたんだ。

齋藤選手。
語らなければならなかったであろう。
本人も重い十字架を背負ってしまった、と。
それを背負いながら、今もバリバリでやってる。

その当時、そうとうな誹謗中傷があったとネットで見た。
実際は分からないが、きっとあったであろう。。

何も分かってない、
人の心の痛みを知らない人間は
正体を見せないで誹謗中傷する。
糞人間。

齋藤選手が今も現役でやってくれてて良かった。
これで辞めていたら、三沢も泣いている。

この本の巻頭に「あの日」の」
カラー写真が載っている。

見ていて痛い。
齋藤選手のバックドロップが載っている。
未だに「あ~」と思ってしまう。

「人生に”たられば”はない」
三沢が言ってるね。

そなんだよ。
そうなんだけど・・・・・。

この本は、三沢亡き後から
プロレスファンになった方々にも
読んでもらいたい。

プロレスに全てを捧げて
リングで散った男の1日を追った
ドキュメンタリーである。

「”黄金の虎”と”爆弾小僧”と”暗闇の虎”」を読んだ

”黄金の虎”と”爆弾小僧”と”暗闇の虎

著者である新井宏さんの渾身の一冊。

ここまで調べ上げて、且つ当人とも会ってて。
いろいろ世話?もして、みたいな。

兎に角、このお三方への愛が文章から分かるのよね。
読んでる人にヒシヒシと伝わる。

特にキッドとマーク・ロコは
今まで知らなかったアナザーストーリーが
存分に記載されている。

未公開だったのか初めて見る写真が多いのがたまらん。

私としてはキッドの大ファンであったので
初耳な話が多く嬉しい。
本当にキッドには影響受けた。
プロレスラーになるならキッドみたいになりたかった。

マーク・ロコも素顔は知らなかった。
ブラックタイガーって派手さはなかったが
見るからに実力者だな!と当時小学生だった私にも
思わせられるものがあった。

著者の凄いところは
三人のイギリス時代を的確に追っているところ。

これは日本のプロレスファンには
全く馴染みが無いと思われる。
読んでて興味深いところであった。

キッド、ロコ、二人とも天に召された。
残された佐山は、今頑張ってリング復帰を目指している。

最後に一つ。
キッドの甥、トーマス。ビリントンは
キッドに瓜二つ。プロレスをやっている。

是非、コロナが収束した際は、
どこか日本の団体で呼んでほしい。
本当にクリソツ。
僕が生きてる間に生で見てみたい。

「俺たちのプロレス 名勝負読本」を読んだ

俺たちのプロレス 名勝負読本

人にはそれぞれ思い出の名勝負がある。

著名34人の語らずにはおれない名勝負集。

僕がこの本に出させてもらうなら
被りたくないなー。

「高田延彦vs武藤啓司」は被るねー。
この本で3人も。

各々の名勝負語りは面白いが、
文章として見たらやはり作家の方のは
面白い文章である。

特に内館牧子と小林照幸。
どちらも哀愁がテーマのよう。

ほとんどの方は文章を書いたんでなくて
語りをライターが文章にしたと思う。

この手のを皆が原稿用紙に書くわけないと思うし。
キー打ちして渡すのはあったかもだが。

ま、そういうのは考えずに
純粋に「この方はこれなんだ」
「この試合の良さは、これだったのか」
と読めばいいかと。

新たな発見もあると思います。

こういうときに異質な試合を出すと
お!とは思うよね。

この本で言えばGKこと金沢克彦が出した
「橋本真也vs栗栖正伸」
裏の話も聞けて(読めて)とても良かった。

第二弾、いってほしい。

「葛西純 自伝 クレイジーモンキー」を読んだ

葛西純 自伝 クレイジーモンキー

言わずと知れた狂猿デスマッチファイター、
葛西純の自伝。

この人が居たから、プロレスをまた見るようになった。

自伝なので、葛西の歴史である。
読んでると考えさせられる。

プロレス一本で喰ってくというのは
難しいのだな。

傷だらけの満身創痍で毎度
リングに上がってるんだな。

それにしては、ファイトマネーは
それ程見合ったものでないのか?と
読んでて思う。

それなら普通にプロレスやって
売れたほうが良さそうだが、
そこは葛西なんだよね。

狂猿。
キチガイ。

デスマッチでなかったら
葛西はそんなに名の知れたプロレスラーには
なってなかったかも。

先の事なんて分からないけど、
今の葛西の状況は紛れもなく
デスマッチでの死闘、死合いの結果だ。

葛西の身体がそれを物語っている。

デスマッチの側面(試合)だけ見ると
ただのキチガイにしか映らないけど
本の中では「優しさ」も出てるのよね。

葛西本人は「そんな書き方してない」と
言うだろうが、文面て人が出るよ。

僕のプロレス浦島太郎であった
空白の期間がこの本でかなり読み取れた。

今後もできる限り無理せずリングに上がってほしい。
デスマッチファイターにこんなの言うのは失礼か?

僕は、まだ生の葛西純を見た事がない。
是非、ぜひ、デスマッチを見たい。
葛西純の狂った試合を目に焼き付けたい。

「日本プロレス70年史 昭和編」を買っちゃった

日本プロレス70年史 昭和編

また、このタイミングで
こんな本出しちゃうのかよ!
ベースボールマガジン社め!
買うだろ!(笑)

税抜き3500円!
税入れると、ほとんど4000円!

でもさ、でもでもさ、買っちゃうよねー。
昭和プロレスファンだから。

30年くらい前かな?
戦後50年て事で、貴社の書籍で
いろんなスポーツの50年の歴史を
書いた本が出たの。

野球やらサッカーやらラグビーやら・・・。

そん中にもプロレスがあって。
さすがベースボールマガジン社!
でも、あの本どこ行っちゃったんだろう・・・・・。

で、今回の70年史、中身濃いです。
写真も素敵なのばかり。

「こんな事あったな」
「懐かしいなー」
「これ見たなー」
「これ知らねーーーー」など。

プロレスファンは買って損無し。
めっちゃ楽しめると思います。

値段は少々張りますが、
一家に一冊ではないでしょうか。

やはりプロレスは大河ドラマだ!と
分かる一冊です。

「忘れじの外国人レスラー伝」を読んだ

忘れじの外国人レスラー伝 / 斎藤文彦

ジジーでプロレス懐古な人間だもんで
また、こういう本読んじゃうよね。

日本で活躍した10人の
外国人レスラー。

忘れるわけがない。

ちゃんと年取って亡くなったら
しょうがないと思えるけど
若くして亡くなると、胸が・・・。

ビル・ロビンソンが晩年、
高円寺に居たって話で泣けた。

大昔、東京で仕事してて
よく高円寺の中古レコード屋さん、
回ってたから、もしかして
会えてたのかも(泣)。

ダイナマイト・キッド、
テリー・ゴーディ、
スティーブ・ウィリアムス、
クラッシャー・バンバン・ビガロ
の連続は泣けた。

特にキッドは家で読んで泣いた。
ウィリアムスはドトールで読んで泣いた。

キッドは早くに引退して
体壊してて車椅子で・・・・(泣)。

してこの本の10人の内、
半分は40代で亡くなってる。

僕はもう、その年齢を
超えてしまった・・・。

アンドレより上なんだ・・・俺。

カール・ゴッチ、
デストロイヤー以外は
リアルタイムで見てたレスラー達。

思い出が有り過ぎる・・・・。
ホーク・ウォリアーも
ベイダーも、最初に見たときは
衝撃だった。

ベイダーの登場時は
他の要因の事件でしたが。

あんなに活躍して強かったレスラーが
亡くなってしまう・・・。

うぉーーーー、泣けるよ。
プロレスファンは、思い出と共に
生きてるんだから。


最後に、この本には
僕の超大好きだった
ブルーザー・ブロディが載ってない。

同じ斎藤フミさんの本で
「ブルーザー・ブロディ 30年目の帰還」
という本が既出なので、そちらを、と。

これ、出てるの知ってたけど、
ブロディファンとして、
悲しくなりそうだから買ってなかった。

悲しい悲しいばっか
言ってられないし、
斎藤フミさんの本だから
買って読んで泣きましょう!

「昭和プロレスを語ろう!」を読んだ

昭和プロレスを語ろう! /小佐野景浩、二宮清純

ジジーだもんだから、
こういう本見つけたら買うよね。

小佐野さんは元週刊ゴング編集長。
その知識たるや、よく知ってるなーと
感心してしまう。
本当にプロレス好きなんだなー。

かたや二宮さん。
あの二宮清純さん。
スポーツライターで超有名。

この方がプロレスを語るとは!

二宮さんて、野球やらサッカーやら
マイナーなスポーツやらを書く
なんでもスポーツジャーナリストなのに
プロレス!?!?

だってプロレスだよ。
プロレスファンでも
こんな事言ってしまう(笑)。

で中身は、お二人が
昭和プロレスを語り尽くすという。

力道山~馬場・猪木~
天龍・長州~タイガーマスク。
昭和外人レスラー、
ヒール・レスラー。

僕も知らないような話が出ておもろい。
小佐野さんの
「シンに出くわしたら必ず殴られる」
これ好き。

小佐野さんのプロレス知識は凄い。
二宮さんの「あの試合が・・・」
とか言うと
「〇年の△△体育館の☆☆ですね」
ってすぐ返す。

僕も昭和プロレス見てきた(TVね)けど、
いつ、どこではほとんど覚えてない。

そこはやっぱ凄いなーと感心。
いまもフリーでやってるだけある。

して二宮さんも
小さい頃からプロレス見てたのね。
想い出がいっぱい(笑)。

まともな真面目なジャーナリストなら
プロレスに見向きもしないはずなのに
思いっきり語ってる(笑)。

やっぱ、プロレスファンとしては
嬉しいよね。二宮さんが語ってくれると。

今の若いプロレスファンが読んで
面白いか分からないけど
僕みたいなジジーは読んでて
「そう、そう」とか
「へー」とか思ってスラスラ読める。

ぜひ、プロレスファンの方々
読んでみてください。

「永遠の最強王者 ジャンボ鶴田」を読んだ

小佐野景浩 / ジャンボ鶴田 永遠の最強王者

元週刊ゴング編集長、
小佐野さんの渾身の一冊。

小佐野さんの優しい文章による
鶴田の伝記である。

この厚さ、フリスクと比較

小佐野さん、きっと優しい人だと思うのね。

2019年夏に札幌でG馬場展があって。
まだ、そん時は本格的にプロレスを
見始めてない。

でも、馬場は見たい。
ついでに大仁田のトークショーもある、と。
行くよねー。

そん時の司会進行が小佐野さんだった。
僕はゴング読んでなかったから、
小佐野さんを知らなかった。

口調が優しいのよね。
見た目もそうだし。
一目見て、この方いい人だろうなーと。
GAORAの全日本プロレスの解説も優しい。

案の定、文章が優しい。
これターザン山本なら、鶴田の事を
めたくそ書きそうだもんな(笑)。

鶴田も優しかったから、書き手としては
小佐野さんで正解だったと思う。

て、著者の感想になっちゃってるね。

本の中身は基本、鶴田はズバ抜けてたという
事実を記載してる。
途中、途中で鶴田他、周りの関係者の
話とか感情とか挟みつつ鶴田は
凄かった事を伝える。

一つ思うのは、鶴田はプロレスラーとしての
野心が他のレスラーに比べて極端に少なかった点だろう。
これはこの本の根幹であると思う。

会社を背負うとか、
トップに立ってやるとか
そういうのが無かった。
こういうとこは僕に似てるなーと
思いながら読んだ。

でもリングの上ではベラボーに強い。
というかタフで上手い。
あんなにデカイのに器用過ぎた。

本当に相手になるレスラーなんて、
この世に居なかったんでない?
それだけ特殊なレスラーだった。

残念なのは、この本でも触れてるが
人生の先を常に考えて
引退後の人生も考えてたのに
病気には勝てなかった事か。
(実際は手術中の大量出血による死)

先の事って分からないなーと、つくずく思った・・・。


鶴田の個人的想い出と言えば、
函館大会での出待ち。
田舎の小学生が出待ちすんのよ。
俺もその中の一人。

でね、ブロディはちゃんと
チェーン振り回して出てくるのよ。
逃げた(笑)。

鶴田は本当に優しいから
「はい、あぶないよー、気を付けてねー」
ってバスに向かうの。
俺含む小学生が周り取り囲んで付いていく。

俺の足、誰か踏んだ!
とっさに「あ、鶴田に踏まれた!」
と思う俺。

実際は違うと思うけど
本当にそん時はそう思ったのだ。
「鶴田に足踏まれた!やった!」と
はしゃいだ。

鶴田は本当にでかかった・・・。
こんなプロレスラー、
もう二度と出ないだろうなー。

ほんとに本当にありがとう、ジャンボ!
昭和プロレスファンは、
あなたをいつまでも忘れない!

「『週プロ』黄金期 熱狂とその正体」を読んだ

「週プロ」黄金期 熱狂とその正体

ジジーになったら、
どうしても言ってしまう。
「昔は良かった」
「前はあーだった」

できるだけ言わないようにしてるけど、
昔を知って経験してるから、
こうなるのよね。

今回は以前に読んだ
「週プロ」黄金期 熱狂とその正体
ついて書く。

何回も書いてるけど、
僕はプロレス浦島太郎。
19年ぶりにプロレスに目覚めた男。

月間プロレスから購読していた人間。
特にターザン山本編集長時代は、
ほんと青春。
週プロを毎週楽しみにしていた。

特に札幌での試合後
「週プロ」はどう書くか?
と予想なんてしてた。

やはり、あの当時の週プロは熱量があった。
試合リポートも記者の思い、
思惑、批評、意見などなどを
読者に熱く伝えようとする文章で、
こちらもそれをどっぷりと受け止めていた。

この本は、その熱狂の時代に
関係していた方々の
インタビュー集である。

僕みたいなターザン信者だった人間は
読んでて面白い。
取材拒否もあったなーと、しみじみする。

プロレスを見なくなってから
ターザン山本の悪行(?)が分かり、
「あー、俺、踊らされてたんだなー」と
思う事になる。


それでも、それでもあの時の週プロは、
やはり面白かった!
ターザンの書く文章、好きだった。
そして僕は旧全日派(馬場派)
はまって当然だった。


ターザンは毎週「ザッツ・レスラー」という
1ページコラムを書いていた。
この文章がとても好きだった。
レスラーの哀愁、ロマン、悲壮の
表現がやたらうまい。

その中で馬場・鶴田・三沢を
親子三世代と表現していたコラムが
あったと記憶している。
その三人が、もうこの世にいない・・・・。

こうやって書いてると、
やはりジジーの回顧録。
昔は良かった・・・・・ばっかり・・・
ダメだな。

この本は、その熱い時代に関わった人達の
懐かし話である。
こんなにやったんだ!熱かったんだ!
寝る時間なくても、家に帰れなくても
読者の為に書いてた、やってた、と。

つか、読者の為もあるけど
書きたかったんだろうね。
伝えたかったんだよね、自分たちが。

ついでに敵であったゴングも出てるし。
(敵っつーのもおかしいが)
昔の週プロ好きは、
読んでて面白いと思うはず。

特に最後のターザンね。
この人、面白い人だなーと思う。
今でも。

しゃべり過ぎだけど、
文章はヒジョウに面白かったもんな。

ま、兎に角、あんときの週プロは
面白かったって事。


で、今は今の週刊プロレスだからね。
今は今のスタイルで良いと思う。

今の編集部の方々、
昔はとか言われる事あるかもだけど
気にしないでください。

昔(ターザン)と今を
比べるのがおかしいんだから。

毎週毎週楽しみにしております!