本の感想文(一般本)

「ヒャダインによるサウナの記録~2018ー2021」を読んだ。

サウナ好き、サウナ番組好きの僕です。
そりゃ買って読んでしまいますね。

ヒャダインといえば、アイドル系に楽曲提供してる
インテリって感じだった。京都大学だよ!

だから僕には何の関連もないなと思っていたのだが
BS朝日「サウナを愛でたい」に出演している事から
僕の中でヒャダインこと前山田健一を見る目が変わった。

サウナ好きに悪い人はいない(と勝手に思っている)。
番組を毎週見てたら、この人いい人なんだなーと。

しゃべりとか対応とか、ほんわかしてるというか。
サウナ番組に合っている。

「サウナを愛でたい」を見るようになってから
ヒャダインが好きになった。
40過ぎて独身で金持ち(だと思っている)というのも
いいなーと。

と前山田氏の事ばっか書いたが、本の話ね。

ヒャダインが各サウナ施設に行って
どうこうだったと書いてるエッセイです。

サウナ好きじゃない人が読んで面白いか?
面白くないと思う。

僕みたいなサウナ中毒の方なら
読んでて面白いと思える。

実際に「行ってみてーーー」と読んでて思うし。
本の帯にもあるが「白髪だらけのサウナが好き」

そうなのだ。
サウナがブームだとか、サウナ番組が多くなったとか、
芸能人がサウナ推してたとかで
若者が友人達とでサウナに来やがるが、
本当はサウナなんて親父の溜まり場でいいのだ。

僕も若い奴が沢山いるよりは
じじーがいっぱいのサウナがいい。
ワシもジジーだし。

いろんなサウナ施設に行って来たぞ日記。
BUBKAで連載されてたのね。
知らなかった。BUBKAは読んだ事ないし。
どういう雑誌?

また、その連載のタイトルがいいね。
「狂い焚きサウナーロード」
分かる人は分かるパロディーね。

サウナとは!みたいな書物でないので
どんなサウナがあるの?という感じで
軽く読める本です。

「ヘイトスピーチと対抗報道」を読んだ。

「私は差別をしない」という人を信じない。
著者の言葉である。

誰でも差別はしてしまう。
差別をしないじゃない。
差別と闘うんだ!

僕はずっと北海道に住んでいて
ヘイトの現場を見た事がない。
一度も無い。

だが川崎や他では、そういうヘイト団体が
ヘイトスピーチしてる、と。

SNS発展と同時に
差別の誹謗中傷がまかり通ってる、と。

僕は全然無知でした。
この本を読むまで、何も知らなかった。

在日の朝鮮人の方々が
こんなにも差別を受け、そして闘っている。

ヘイトする人って、SNSで誹謗中傷する人と同じなんでないか?
人の心を分かってない。
人の痛みを分からない。

僕個人も、そんな事言いながら
どっかで差別してるのかも知れない。
それは是正しなければ。

北朝鮮がミサイルを日本海に撃ったと。
腹立つよ、やっぱり。

でも、そっから今日本にいる朝鮮の方々を攻撃する事はない。
ましてや学校や幼稚園にガーガー街宣車で行くわけがない。

この本の中に出てくるヘイト団体、その周りにつく奴等って
事実とかも見ないで、ただただ攻撃したいだけの
弱い人間なんだろうなーと思う。
SNS糞誹謗中傷者と同じだ。

著者がもう一つ言いたいのは
「中立」は正義か?

違うね。
中立は見ても目つぶる派になるよね。

中立じゃない。
闘う!

ヘイト根絶は闘う、これしかない。
著者の熱い魂が、この本の中で炸裂してます。

日本在住の皆さん、読んでみてはいかがか。

「死体は死んでいる」を読んだ。

前著(つっても、一緒に買ったんだけど)から
3年後の樹海の話である。

前著と同じような内容であれば、出す意味は無い。
何か違うのか?
新たな発見か?
それとも新たな樹海仲間が登場か?

と思いながら読み進める。
著者もこの本で書いているが、
前著である「物と者の間のモノ」を
読まないと、この本の良さが伝わらない。

まずは「物と者の間のモノ」を読んでから
こちら本篇でお願いします。
ハリジャンさん、宣伝してますよー。

で、内容だが、いろいろ書いてしまうと
ネタばれになっちゃうのでやめとこう。

ハリジャンさんの軽快な文章で
樹海、死、自殺、腐乱、白骨という言葉も
めちゃめちゃPOPに聞こえる。

人によっては「読む気」にならないネタかもだが
読んでみればサクサク行ける。

頭ん中に緑の樹海が浮かぶんだ。

行った事ないけど、
なんとなく情景が、道路が、警察が、
そしてハリジャンさんの樹海仲間の顔が浮かぶのだ。

内容はハードコア・パンクであるが
演奏、アレンジはやわらかい。
パンクバンドがハワイアン、カリプソを演っているような・・・・。

全然伝わらないなー。
ヨは、ハリジャンさんは面白そうな人だということ。

この本でも出てくるが、自殺には
「完全自殺マニュアル」が付き物なのね。

これ、ベストセラーだよね。
未だに売ってるもん。
僕も出た時すぐ買った。

ん?
僕は興味だけね。
自殺なんて、する気ないし。
そんときは。

なんとなくだが、僕の興味と歴史が
ハリジャンさんと近いかもね。

ただ、僕はいかんせん、樹海には行けなくて。
札幌からだとねー。
東京だって仕事以外だったら、
10回も行ったことないし。

樹海を見てみたいなー。
緑の樹海。
ワイヤール星人、緑の恐怖。

ハリジャン隊に入隊してみたかった。
もうオジジだから行ける、探索する体力も無いしねー。

行けない分、ハリジャンさんの文章で
行った気になる。
発見した気になる。

そんな感じを抱ける、死と笑いの文章。
ぜひ、樹海、自殺、死体に興味があれば
読んで損はないと思います。

是非、一読を。

「物と者の間のモノ」を読んだ。

昔、青木ヶ原樹海に憧れていた。
行ってみたかった。

子供が生まれる遥か前の話だが
夫婦で「行こうよ」と話していた。

が、結局行く事にならず、子供も生まれて行く事は夢のまた夢になっている。
でも、今でも思う「行きたいなー」。


Twitterを初めてから、いろんな方とSNSで
交流させてもらっている。

その僕のフォロワーさんの中に
いろんな映画を紹介してくれている「ロヂャー」さんがいる。
@roger_demarco

ロヂャーさんに教わったのが今回の本。
内容は青木ヶ原樹海での死体について。

うーん、なんと僕好みの本なのか!と。
通常の本屋さんに売ってない。
いわゆるインディーズ?

さっそくロヂャーさんに教わり購入したのだった。

樹海と言えば栗原亨氏。

この本買ってたんだけど、今探したら無い・・・。
売ってしまったのか?
あーん、もう・・・・。

で、今回の本にも栗原氏の名前が。
つか、一緒に樹海入ってたって、
この本の作者ハリジャンぴらの氏。

そこで繋がるのか!などと思いつつ読んだ。


全44ページ。
さくっと読めます。
ぴらの氏の軽快な語りに近い文章で
すらすら読み進められる。

樹海に興味が無い人も読めますよ!

で、本のタイトルの意味が最初分からなかった。
読んでくと、「あ、そういう事か」と。

死体ったって、いろんな形態あるもね。
白骨化とすぐ死んだ状態では全く違うもんね。

ぴらの氏が言うモノ。
者=人間と分かる。
物=人間と分からない、白骨化。
モノ=者と物の間、進行形、いわゆる腐乱。

うまい名称の付け方だなーと感心。

あれ?
こんな事書くとなんか、僕、
猟奇的キチガイに思われるんだろうか?

いやいや、全然普通の人ですよ。
死体に興味があるだけ。

ただあるけど、腐乱は見たいと思いません。
僕はどっちかってーと、者に興味があるだけ。

ん?!
また変な奴に思われるか?

この本の中でも書いているが、様々な樹海マニアとピラノ氏は
樹海に足を踏み入れてる。

樹海マニアもいろいろ分野があるらしい。
その中のグロ系の方をキチガイ(実際は✖✖✖✖で記載)呼ばわりするのが楽しい。

僕もそっち系?
違うと思う。
僕は腐乱は興味ないから。

この本は、樹海の内容が面白おかしく書かれていて
とても楽しい本である。

ぜひ、興味ある方は読んで頂きたい。
樹海に行きたくなる事間違いなし。

ぜひ、僕も一緒に連れてってもらいたい。
誘ってくれないかなー?

ちなみにこれの続編も手にしている。
これから読む。
こちらも感想書きまーーーす!

「兜町の風雲児」を読んだ。

本屋さんで目に止まって。
あれだけ沢山の本が有る中で、これを読みたいなーと。

昭和世代ならご存じかと思う、
「投資ジャーナル」中江滋樹の告白本。
中江滋樹から聴取した話を比嘉さんが本にしたものだ。

この帯の写真がいいよね。
こんときで30才だって。
まじがー!

僕はこの人がどうやって金を掴んでいったのか、
気になっていたのだ。

「投資ジャーナル」って実際は良く知らない。
僕が小学生の頃か?そんくらい。

なんか株とかいうもので儲けて、悪いことして
逃避行した人というイメージ。

それは本読んでもそうだった。

この人22才で100億を手にして、
30才で780億を動かしてたんだよ。
すんげくねー?

本読んでもらえば分かるけど、ただただボーっと金儲けてたわけでは
当然ない。いわゆる相場を見る目が天才的だったのだ。

ただ、そこで儲けて終わればいいけど、
会社開いて、いろいろやって人脈広げて、倉田マリコにも・・・・。
政治家にも黒い人にも・・・・。

やっぱ金いっぱいあったら狂うのかなー?
俺、ちょっとあればいいなー。
ま、そんな思いの人は金儲け出来ないよね。

小学生の頃から株をやるってすんげーな。

本読んでても、株とか相場の話だと
なんとなくイメージで分かったふりね、僕は。
よく分からない部分もチラホラ。

金儲ける人はどうやってんだろう??
と思い読んでみました。

中江ってあの当時、相当な悪者にされてたと思った。
でも読んでると、この人、ただただ相場が好きって感じ。
競馬が好きみたいなのと同じ感じ。
相場が趣味で生きがいだったんだなーと。

自宅の火事で亡くなってしまったが、
この人としゃべってたら面白い話
いっぱい聞けたかもね。

晩年は作者の比嘉さんとしゃべるのが
面白かったんだろうね。
しゃべりたい人だったんだろう。

すんげ金得て、金無くなって、火事で亡くなる。
壮絶な人生だったろうけど、
本人は「人生、面白かった」と思ってたのかな?
と思わせる本です。

「U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面」を読んだ。

僕の好きな森達也さんの本。

そして、僕の興味のある殺人犯、
「植松聖」の事件について書かれた本。

植松が起こした障害者を狙った事件。
植松の言ってる事。
植松の性格。

この人は何なんだろう?
事件当初から、常に思っていた。

森さん以外ももっと前に
この事件の本は出ていたが
読んでいなかった。

植松に興味はあったが
なぜか、読もうとする気持ちに
なれなかった。

僕の心の中で
「この事件は、もうやめよう」と
思ったのかも知れない。

世間もこの事件を忘れてるような風潮。
あんなに人が殺されたのに・・・。

本の中でも書かれていたが、
「障害者」が殺された、というのが
世間で大きく反映されなかったのかも・・・。

森さんが相模原事件を書いた。
読みたいと思った。読まねば。
そして、読んだ。

やはり、考えさせられた。
そりゃそうだ。

こういう事件が起きたのであれば
我々は考えねばならない。

森さんも、精神科医、ジャーナリスト
あらゆる人達と語る。

この事件はなんだったのか?

また、現在の裁判の疑問も
読んでる人に投げかけてくる。

「精神的におかしい」のに
正常者として死刑へ導いてる裁判。

死刑へのセレモニーと化した裁判。
それを良しとする世間、風潮。

読み進めていくにつれ、
事件、殺人、裁判、精神鑑定、
いろんな事が頭を惑わし駆け巡る。

植松に会ってみたい。
会うと、また違った見え方がするのか?

僕は死刑賛成派だが、
事件が何も分からないで死刑にするのは
物凄く反対である。

もっと事件を犯人を分からねば
死刑にしたところで何も残らない。

植松は一審のみで死刑が確定した。

いつどうなるのか分からないが
もっと植松から言葉を、
本当の心を引き出さないと、
この事件、何も残らない。

やっぱり僕は植松に会ってみたい。

森さんの本は、どれもそうだが
読んでる人を考えさせてくれる。